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7月1日 ミューザ川崎シンフォニーホール 東京交響楽団 指揮:飯森範親 ソリスト:澤畑恵美、腰越満美、中村恵理(ソプラノ)、小山由美、谷口睦美(メゾ・ソプラノ)、福井 敬(テノール)、久保和範(バス・バリトン)、久保田真澄(バス) 合唱指揮:安藤常光 合唱:東響コーラス、東京少年少女合唱隊、ゆりがおか児童合唱団、横須賀芸術劇場少年少女合唱団 曲目:マーラー/交響曲第8番「千人の交響曲」 川崎駅を降りてミューザ川崎に入ると、「本日は手荷物検査を行っています」との声が聞こえてきた。何事かと思って見回すと、黒いスーツの男たちがそこら中にいて、観客を誘導している。何かあったのかと思いつつも、誘導されるままに検査場まで歩く。そこで係員に手荷物を渡し、金属探知機をくぐる。まるで空港のようだ。 ただ、手荷物は中を見るでもなく、ほとんどそのままスルー。しかも現場責任者とおぼしき人物が「混み合ってきたらどんどん入れちゃっていいよ」と話すのがかすかに聞こえる。まるで意味なしだが、後でその理由がわかる。 今日は大好きなマーラー8番のためS席を購入、1階ほぼ中央に座る。合唱団とオーケストラの長い入場が終わり、チューニングかと思ったが、なかなか始まらない。もちろん指揮者も現れない。しばらくすると、右上というあらぬ方向から拍手が起こる。 手荷物検査、現れない指揮者。何かいつもと違う理由がようやくわかった。2階の入口から入ってこられたのは、なんと皇太子さま。皇太子さまがヴィオラ奏者だというのは有名だが、ミューザ川崎5周年記念コンサートに足を運んでくださったのだ。 コンサートマスターが皇太子さまに一礼し、ようやくチューニングが始まった。その後の演奏は、もはや言葉にできないほどのすばらしさ。1年前に東京文化会館で聴いたときより、はるかに出来がよく、完璧に近い。唯一、欠点があるとすれば、第1部で気負いすぎたためか、“美しさ”に欠けるところがあったくらいだろうか。マーラーの8番は、大迫力だけでなく美しさ・エレガントさを兼ね備えなければならない。それがこの曲を、最高の交響曲足らしめている一因だろう。 とはいえ、演奏終了後はもちろん大歓声とブラボーの嵐。皇太子さまも満足されたに違いない。最後に指揮者から聴衆と皇太子さまにあいさつがあり、演奏会は無事幕を閉じた。 ところで、あのザルのような手荷物検査は、一体なんだったのか。次期国家元首の警備にしてはあまりにお粗末。日本以外の国ではありえないだろう。しかし、よく考えれば、日本の天皇家ほど国民に尊敬され、親しまれている存在は他にない。少なくとも国内では、あの程度の警備で問題ないのかもしれない。ちなみに、雅子さまはご列席されなかった。残念。 次回予告:7/4 チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」 |
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